JB23の吸気側オイル滲みについて
JB23ジムニー(8型、9型)のインタークーラーの内部にオイル滲みが発生していたり、ヘッドカバー廻りにオイル漏れがあったりする場合で、タービンに特段問題が無い&走行距離が多い時、PCVバルブが劣化している可能性があるのだけれども、どこのサイトを見ても
「シール(ゴムのフタのようなもの)がヘッドカバーの内側に落っこちる」との記載が多く、ヘッドカバーまで取り外すという大仕事が多い。
まぁ、ヘッドカバーから滲んでいるときは外して作業しても良いとは思う。
確かにキレイににじみは治る。でも、めんどい。
だから、なんとかPCVバルブとシールだけを交換してしまおう。という話。
●用意するもの(JB23-8型、9型の場合)
PCVバルブ
純正品番:18118-78G50
バルブシール
純正品番:11198-58B00
PCVバルブ・ホース
(これは相当劣化していなければ、もしくはお金がないのなら交換しなくても可)
純正品番:11193-83A00
●必要な工具
インタークーラーについているホースバンドを外す工具
インタークーラー上部のプラスチック枠を外すプラスドライバー
インタークーラー手前左側と、左側奥上部の2本のボルトを外す10のソケットレンチ
細いマイナスドライバー
ラジオペンチ
よく切れる小さいニッパー(プラモデル用の奴が大きさ的にイイ)
●作業1
インタークーラー上部のプラスチック枠を止めている4本のプラスネジを外す。
●作業2
インタークーラーについている吸気ホースのホースバンドを外す。
インタークーラーを止めているボルトを外し、インタークーラーを手前上に引き上げると抜ける。
(この時にコアを潰さないように注意する。)
●作業3
ヘッドカバーの手前左に見えるPCVバルブに繋がっているホースを外し、ペンチで軽く握って
PCVバルブを引っこ抜く。
●作業4
PCVバルブシールの廻りをパーツクリーナーなどでキレイに掃除してから、バルブシールを
細いマイナスドライバーなどでこじってみる。傷んでいれば硬くなっていてひび割れる。
ここであんまりマイナスドライバでグリグリやらず、ヘッドカバーのツラあたりになるように
バルブシールをニッパーで切ってみる。(ヘッドカバーから出ている分を切り取る感じ)
次にそーーーっと棒などで押し付けると、ヘッド内に残ったバルブシールが落ちる。
もし届かない位置までシールが飛んでいったらヘッドカバーを開ける作業が待っている。諦めが肝心。
細い棒で穴の近くまで寄せて、ラジオペンチでつまんで穴から見えるくらいまで引き抜こうと
してやり、見えてきた分をニッパーで切って、Oの字のシールを切ってCの字にしてしまう。
くるくる回すと穴からバルブシールが出てくる。これでヘッド内には破片は無いはず。
もし破片があったらヘッドカバーを開ける作業が待っている。諦めが肝心。
●作業5
新しいバルブシールの先端にオイルを塗り、押し込む。
新しいPCVバルブを差し込んでやり、すべて復元して終了。
ヘッド内にカスを落としてしまった場合は・・・
ヘッドカバー・ガスケット
純正品番:11189-67H12
液体・液状ガスケット(灰色ニス)
11N・mが計測できるトルクレンチ
が必要になるので用意しましょう。
●まとめ
確かにバルブシールは劣化で硬変していて割れやすい。が。
ヘッド内にバラバラになったシールが入ってしまう最大の原因は、取り外す時にラジオペンチや
マイナスドライバーでやたらと力任せにこじって引っこ抜こうとするから割れてしまうのであり、
それを最大限防ぐために、自分からバルブシールの引っかかりをニッパーで切断してやれば
それなりに形を保って抜けるのである。
PCVバルブは、新品を振るとカラカラと音がする。劣化したものは降ってもあまり音がしない(中で何か動いてる感覚はある)
清掃でも良いらしいけど、部品の値段もそんなに高いものではないので、オイル滲みを起こすバルブシールと一緒に交換してしまおう。
●超シンプルなメモ
PCVバルブが劣化するとアイドリングで白煙が多くなる。
タービンが死にかけた症状に似ている。